上記模式図は1台のステッピングモーターで異なる粘度の2液を押出し
基材上に2層を同時形成させるテストコーターです。これで2液の境界層
を検査し2液の相性をとらえることが出来ます。
但し、各液の塗工量変更は各押出プランジャーの表面積を変えることに
なるので、片側のプランジャーと貯液部Aを交換する必要があります。
本2層同時塗工ダイは当社のテスト機に装着出来ますので、ダイヘッド
だけ購入されますと弊社にて塗工テストが可能になります。
ダイデザインはざっと上げただけでも上記の通りあります。最近の塗工液は脱溶剤傾向にあるなか、水系、強酸性、高表面張力、チキソ性、導電性の塗工液が増えています。従い、塗工テストをしながら塗工液に合わせたダイデザインが必要になります。さらに再凝集し易い、沈殿し易い、平均粒子径が定まらない、溶媒の気化が早い等のいずれかの問題をかかえています。 従来の大気解放塗工方式である、メイヤーバー、コンマ・ナイフ、小径グラビア、スクリーン、スピン、スプレイ等の方式ではうまく塗工出来ず、スリットダイコーター方式を頼りにテスト塗工に来られる方が増えています。 当然スリットダイ方式が万能であるはずがないわけで、塗工液の改善もお願いもしますが、 ダイコーター側も少しでも塗工し易いようなダイを塗工テスト結果をみながらデザインします。 上記ダイリップ図は小生が知る限りのデザインであり、世の中にはもっと変型なダイがあり、 My-Dieをお持ちの会社もあります。 果たして、貴社の新しい塗工液はどのダイリップに適合するのか今後の塗工技術蓄積及び 社内の技術継承の為確認しておくべきと思います。 しかし、300,400,500mm幅のテストコーターですと、ダイヘッド相場価格幅100mm(100万円)とすると、いくらお金があっても間に合いません。 当社のダイ幅は標準100mmなので、色々なデザインに変更、修正が可能で、結果もすぐに わかリます。貴社専用の「My-Die」作りに是非ご協力させていただきたいと思います。 あと、2層同時塗工ダイですが、これは1層よりもさらに、液のレオロジーに影響にされ易く 、写真感光材での塗工文献しかありません。 今後まだ研究されねばならない面白い技術かと思います。
2層同時塗工用スリットダイコーターテスト機
たぶん、日本では初めての平板2層同時塗工用スリットダイコーターテスト機です。今年3月末に山形大学有機ELイノベーションセンターに納入しました。 ご覧のように、2液別々の貯液部をもうけ、上にも別々の塗工液押出し用ピストンが備えられています。 これにより、異なる液を2層独立に押し出し吐出することが出来ます。 さらにこの装置には定盤の下から、フレームの横から、正面からも写真撮影出来る仕様となっております。それにより、ダイリップから液が離れる間際を横から下から、ダイの内部もガラス製ダイの取付けにより液の挙動も正面から撮影出来ます。
さらに、チョイ塗り用として定盤上にアプリケーターが設置出来ます。